「批判する矛先を常に求め続けている社員たち」は、会社という環境が創り上げる。




『副業解禁って、残業代を自分で稼げってことでしょ?
 ほんと、アホらしいよね。前に戻せってんだよな。お前らのしわ寄せを俺らにぶつけるなって。』

先日、バスに乗って渋谷に向かっている時のこと。

こんな言葉が後ろから聞こえてきた。



後ろを振り返った訳ではないので正確には分からないのだが、どうやら大手メーカーの中堅マネージャーで、2人とも新卒から勤めている40歳くらいの男性。

そのお二人、まあ大きな声で会社の施策について、ざっくり言うと『うちの会社はイケてない』と言い続けている。

国の方針に従うだけで、自社としての確固たる意思がない、と彼らは言う。


「残業が最近少なくてなあ」
「育休とか取られても困るんだけど」
「行くことが仕事だからな」
「早く長期休暇にならないかな」

などと2人が次々に口にする。


そんな言葉たちが席に座りながらどうしても耳に入ってくるのだが、社名を出しながら、そんな彼らの思想を大声で話すあなたたちがどう考えてもイケてないだろ、、、

とか、私は正直思ってしまったがここではそれはどうでも良い。



彼らのように、どこかを批判することで自分を保つ、というようなことは、どんな人にでも当てはまる。

私だっておそらくそうだ。
自分に甘く他人に厳しい私は、自分ではそうではないようにしようと考えていても、きっといつでも誰かの批判をしているのだろう。


だが、このように批判しかしていない属性の人たち。
彼らのような、その物事に向き合い、自らそれを解決する道しるべとなるようなことに取り組まない属性の人は、おそらくいつまで経っても批判することで自分の心の安定を図る。


よく映画でも本でも歴史でも語られるように、戦いは戦いしか生まない。

同じことが、批判にも言える。

批判は批判しか生まない。


きっと彼らは、10年後も、20年後も批判するのだろう。

そして、彼らに育てられる部下たちも、同じく10年後も、20年後も批判するのだろう。

さらに、彼らの上司たちも10年後も、20年後も批判するのだろう。


これは、彼らの問題というより会社、所属する組織の問題だ。



なんとも悲しきかな。

もっと1人1人が楽しく、かつポジティブに刺激的な毎日を送れるような組織、環境は創れないものだろうか。

そう思いながら、今日も研究に励む。






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