優秀な保険営業マンとそうでない営業マンの違いは、相手の未来を生きれるだけの『優しさ』があるかどうかだ。




相手の未来を生きれるだけの『優しさ』があるかどうかだ。

優秀な保険営業マンか否かの違いはここにある、と彼は言った。



昨日、外資系の生命保険会社で所長を務める方と話していた。

彼のような仕事だと、自分が所長になるとそのメンバーは全て自身で採用し、教育し、マネジメントを行う。完全歩合制で働くメンバーたちだ。
もちろん、チーム全体での成果が一定期間内に出せなければ所長からすぐさま降格する。

「自分のチームにいいメンバーを揃えたくてね、こうやって一緒にこれからを考えられる人を探しているんですよ」


そう語る彼に対して、私は気になったことを聞いてみた。

「長いことひたすら成果を出し続ける優秀な営業マンと、そうでない営業マンがいると思うんです。あなたはひたすら成果を出した優秀な営業マンだから所長になれたはず。実際、成果が出せない営業マンを見ていて、どこらへんがもったいないと思います?」


すると、彼はこう答えた。

「そうですね、、昨日話をしてくれた後輩を出しましょう。彼は医者を職業とする方に営業したそうなんです。で、一度ヒアリングをしたのでアドバイスが欲しいと。聞いてみたら、びっくりしたんですよ。年収と、家族構成と、10年後も医者を続けていたいということを聞いてきたんです。いや、まあそれももちろん必要ですが、そんなの正直一度お話をさせていただく前に分かるはずなんですよ、だいたい。もうほんと、逆にお相手に失礼ですよね、それだけのことしか言葉にしていただけていないなんて。」


「なるほど。たしかに、まあ知り合った段階で分かるかもしれないし、想像できそうですね。」


彼は続ける。

「そうです。で、先ほどしてくださった質問に対しての答えは、ここにあります。簡単に言うと、相手よりも相手の未来を想像できるか否かが違います。」


「と言うと?」

私が聞くと、彼はさらにこう続ける。


「お相手の所属企業やお仕事から、各年代での理想的な、かつ予測できるモデルになるような方を弾き出すことができます。また、それ以外の情報、例えば育ち方とか、親御さんのことだとか、住んでいるところとか、そういったものも加味していくと、一番最適なモデルは自ずと分かるんです。
かつ、それに合わせてその方のどの年代でどんなことが起きる、ということも同時に分かるわけですよね。30代後半になったら専門性を絞っていくタイミングがあるとか、50代頭でそのお仕事だからこその決断しなくてはならないことあがあるとか。そんなことを全て想像します。ある意味、お相手よりもお相手の未来を考え、想像するんです。」


「確かにそれを知っていただいていたら、ちょっと心開きそうですね。」


「もちろん、それだけは本当に最低限、お相手の時間をいただく上で前提として知っておかねばならないと思います。ただ、優秀かどうかはそこだけでは測れません。
私が思う優秀、のためにはですが、、、、先ほどお伝えしたお相手の未来に、これからの時代の変化による影響を加味したモデルを作る必要があると思っています。時代が変われば、生き方も変わりますよね。
でも、これからの変化する未来って、自分でも想像することが難しいと思うんです。それを、様々な情報を鑑みながら、その方に合った未来にしていくと。それをお相手と共に創っていく。これって、本当にお相手への気持ち、『優しさ』とでもいうのでしょうか。それがあるか否かが、優秀か否かの違いだと私は思っています。」


これは、ある意味スキルなのだろうが、やはり相手への向き合い方のスタンスというのだろうか、本当に相手のためになりたいか否か、それがその営業マンの細かいところに出て、相手はそれを無意識に感じ取るのだろう。


でもこれって、優秀な保険営業マンだけに通じることではなくて、他のどんな業界・職種だろうが同じなのではなかろうか。

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