本当に届かないとまずい人たちに、『働き方改革』の声は今のままだと届かない。





好きなことを仕事にする。

最近はそんな言葉が流行っています。

例えば、こんな本たちがよく本屋さんに並んでいますね。
(『好きを仕事に』と画像検索をしてヒットしたもの一覧(一部))


     

 


『働き方改革』の文脈にも沿っているし、そうあるべきだというのが世論になりつつある中で、このような本が増えたり、報道が増えたりするのは当然とも言えることかとは思いますが、この流れはいつくらいまで続くのでしょうか。

日本全国の労働者が『好き』で仕事ができるようになるまで?

なかなか平凡な道のりではないことが予想されますよね。




さて、そんな昨今、私や周りの方々のfacebookのタイムラインを賑わせた本がありました。

それがこちら、『モチベーション革命』。

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マッキンゼーやリクルート、Google、楽天などなど名だたる企業で働いてきており、今はバリ島で生活しながら働いているという方。
『ITビジネスの原理』という本の著者でも有名ですね。

そんな彼が書かれているこちらの本。
簡単にまとめると、以下の5単語がキーワード。

『乾いている世代』『乾けない世代』『偏愛』『人との違い』『好き』


ざっくり要約すると、、、


今の働いている世代には、大きく分けて『乾いている世代』と『乾けない世代』が存在する。

『乾いている世代』は、生活する中で全てのものがなく、ないものを勝ち得るために努力し続けねばならなかった世代。

『乾けない世代』は、生活する中で全てが揃っており、『乾いている世代』が創り出した土台の上にいる状態で、『乾いている世代』が持つようなモチベーションではなく人という要素に対して幸せを追求する世代。

『乾けない世代』にとっては、もはや自らの『偏愛』する部分が自らの価値になっていく。偏愛は他の人では真似できないし、AIも代替することはできない。

『人との違い』がとても大事で、他の人が何も違和感を感じないようなところに対して違和感を持ち続けることが、偏愛を構成する。

『好き』。それが偏愛の際たるもの。その気持ちがこれからの新しい働き方・生き方を創っていく。


こんな感じ。



これ、実際にそうしたいよねと思いながら働いている方々は読むだろうし、読みたいはず。
そして、そんな世代をまとめあげている上司の方々で、かつこういうことを自分も考えていかねばなあと思う方々も読むかとは思うのです。

ですが、本当に『乾けない世代』の代表格とも言える多くの方は、この本の存在すら知らず、今日も好きでもなくストレスがかかり嫌気がさす仕事をルーティーンのようにこなし続けでしょう。
そして、本当に『乾いている世代』の代表格とも言える多くの方は、この本を仮に本屋さんで見つけても「いやいやこんなのありえない」と見向きもせずに今日もただ会社から与えられた目標数値を達するだけのマネジメントを行うのでしょう。


結局は、本当に認知しないといけないはずの方々が認知することって難しいですよね。

これは、この本だけでなく、世代の違いによるマネジメントの違いも然り、もっと大きく組織の変化然り、働き方改革然り。

届かないなら届けるためのプッシュを、と思いながら今の弊社のサービスもやっていますが、まだまだ超えなければならない壁は大きいですよね。


ただ、こういった本などの影響で、外堀がまず埋まっていくのはとても良き潮流かとは思うのですけれど。
そこから一歩踏み出すためには、何が必要なのか思い悩む日々です。


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