とある有名古本屋の元No.2がこう言った、「No.2は最高のスクラムハーフであれ」と。




昨晩、懐かしい方に会いに行ってきた。

18,19歳くらいの頃からお世話になっている方で、とある有名な古本屋の創業メンバーでありNo.2、海外展開の全てを手がけておられた。
今は、昔からやってみたかったという八百屋さんを経営している。


さて、私は先日こんなブログを書いた。

ーこの半年ひたすら毎日悩んでいた事柄に、ついに解が見つかったんですよ。というお話
http://yuki-kitamu.blogspot.jp/2017/07/blog-post_18.html

この中で記しているのは、自身の『人や物、集団を通して外の世界を見る』という特性に気がついたという話と、
最高のNo.2になりたいという旨。


この話を受け、最高のNo.2というのはどんな姿なのだろうか。
と考えた私は、久方ぶりにこの方に連絡を取り、一緒にお酒を酌み交わしてきた。
(飲むと互いに記憶が曖昧になるので、スマホでメモを取りながら)




彼と話している時に、私はこんな質問をしてみた。

「No.2に必要な要素ってなんですかね?」


Aさん:「そうだなあ、以前とある上場企業の社長たちと話している時にも同じ話になったことがあって、そこで出た回答がまさしく妥当だと思うんだけど」

KY:「なんでしょう」

Aさん:「『No.1』による、かな。」

KY:「『No.1』による、ですか」

Aさん:「そうそう、だって『No.1』の足りない部分を補完できたほうが適任でしょ」

KY:「そりゃそうですね」

Aさん:「昔、僕が経営をしていた時は、No.1が世界観を語り、No.2である僕が数字を語る、っていう区分をすごくしっかりしててね。それがすごいハマったんだよ。例えば融資してもらう交渉に行ったりしてもさ、その組み合わせでやれば決まらないことがないんだよ。日本だけじゃなく、海外でも。あれは互いに快感だったなあ。それぞれがそれぞれの役割が好きだったし得意だったんだよ。」

KY:「なるほど」

Aさん:「うん。ただ、もう1つ観点があってね。『No.1』の補完だけがNo.2の役目ではないと思うんだ。」

KY:「そうですね、『No.1』の思考を常に引き出す、とか?」

Aさん:「そうそう、そういうのもあるね。僕が思うのは、組織にとっての『スクラムハーフ』であれってところだね。」

KY:「スクラムハーフ?」

Aさん:「ラグビーのポジションの1つなんだけど、フォワードとバックスの間に入る繋ぎ役の人のことなんだよ。で、このスクラムハーフも人によってすごい違いが出るんだ。フォワードが持つボールを受け取りバックスに投げるんだけど、その受け取りがいかに精密で、フォワードたちの意図を汲んで受け取ることができるか、そしてスピーディーにバックスに投げるんだけど、どれだけバックスのことを考えて投げられるかがとっても違うんだ。フォワードが思いもしない受け取り方をすることもあれば、急いでいるからってバックスが取りにくい場所に取りにくい投げ方をしてしまうとか、結構多いんだよね。本当にできるスクラムハーフは違う。フォワードのボールを丁寧に受け取った上で、試合をうまくコントロールできてバックスがしっかりと受け取ることができる場所に、とても受け取りやすい球を投げる。本当に、それだけで試合が変わるんだ。」

KY:「Aさんずっとラグビーされてましたもんね。これが組織にも当てはまると?」

Aさん:「そうだね。まさしくそう。No.2は『No.1』がする行動・考えを全部自分で認識して、意図を汲み取り、それを組織に最適な形で様々な他の人たちに振っていく。そしてその彼らが受け取りやすいような状態で届けるんだ。もちろん、振っていきながらも『No.1』の意図を汲み取り続け、モチベートする。」

KY:「『No.1』に必要なものとは全く性質が異なるんですね。」

Aさん:「そうそう。No.2は前も後ろも見ないといけないから大変なんだ。でも、『No.1』がどれだけ素晴らしくても、No.2がマッチしないと組織なんて大きくできないし、創りたいと思うものも創れない。それを僕は昔すごい実感しながら働いていたよそういえば。」

KY:「そうなんですね。確かに本田宗一郎さんには藤沢武夫さんって人がいたそうですしね。」

Aさん:「うんうん。多くの有名な経営者には、陰にNo.2がいるよね。No.2になるためにこの能力があったら!と決めてスキルアップしていくことは難しいかもしれないけれど、君がその道を選ぶのなら、僕はもちろん応援するよ。」



ラグビーのことはよく分からないが、彼が言うことはとても自分にしっくりしたことを覚えている。

世の中には、どんなNo.2がいて、どんな役割を担い、どんなスクラムハーフとして活躍しているのだろうか。
とても気になるところである。





※参考「ラグビーのポジションと役割」

『スクラムハーフ』
スクラム時に、両チームの組み合った中間にボールを投げ入れ、そのボールを手で取り出す(※ナンバーエイトが取り出す場合もあります)役目を担うポジションです。フォワードとバックスの繋ぎ役で、敏提陸性と的確で正確な判断力が必要なポジションですが、体が小さくても充分に活躍できるポジションでもあります。
ーHonda HEAT HP より:http://www.honda-heat.jp/position.html


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