"ワクワク型"と"責任型"の2種類の人がそれぞれ取るべき、仕事を楽しむためのリスク対策とは。




本日午前、私は弊社のインターン生(大学4年生)と話していた。

彼女は最近就活を終え、来年から行く会社も自分の納得したところに決めることができたところで、
今日は、その就活を終えた後のゆるりとした雑談といった感じの時間だ。



どんな社会人生活送ろうかな〜と話していた時に、彼女はこんなことを言った。

「高校生が放課後に恋バナをして盛り上がるように、私も仕事以外の時間に仕事のことを話して楽しく笑えるような社会人になっていたいんですよね〜」



確かに、それくらい気軽にかつテンション高く話せたほうがそりゃ面白いし、楽しいに決まっている。

実際、思い返してみると私がいつも一緒にいる面々などは比較的その気質が強いので分かるのだが、皆それぞれが自分のやりたいことだとか想いだとかを仕事をつなぎ合わせて、心の底から楽しんでいる。

もちろん彼ら全員の"恋バナ"の仕方を正確に知っているわけではないので絶対同じだ!と言えるわけではないのだが、だいたい同じくらいの感覚なのではないだろうか。

お茶をしても、ランチをしても、夜ごはんでも、いつも楽しそうに仕事のことを話している。
仮に少し愚痴があったとしても、それをどう解決していくのかをすぐに考えて行動に変えていくタイプだ。

彼女の"恋バナ"との比較というのは個人的に考えたことがなかったのでとても新鮮だったが、確かに"恋バナ"というのはとても想像しやすい。声高らかに誰でも話せる内容として至るところで聞くものである。




そんな面々がいる反面、仕事が好きではなく、生活するためにやっているという面々がいる。

それはそれで考え方が上記とは異なるだけだし、おそらくこちらの人数の方が上記よりも多いであろう。

例えば、大衆居酒屋に行くと必ず出会う面々がいる。会社や上司の愚痴を言っているテーブルだ。それと共に、プライベートをどう充実させるか、どう楽しむかを語り合う。

彼らは様々なネガティブワードを連発した上で、それをネタにしながら話す。
確かにそれはそれで誰しもが共通してあるものなのだろうし、そうやって自分の中に溜まっている鬱憤を解消することはとても大切なことだ。



そんな風に、社会には"仕事"自体に楽しさを感じる面々と、楽しさを感じない面々がいる。




だがしかし、その中にもまた別軸があるなあと改めて感じる出来事があった。
仕事とプライベートを分離したいか融合したいか、という軸である。


先日3年ぶりくらいに会った人がいる。3年ほど前にまあ結構な喧嘩をしてやりとりをしなくなった。とはいえ、その喧嘩まではかなり仲が良かったので結構互いのことを理解し合っている存在だったように思う。

随分久々に会うことになり、最初は若干緊張した面持ちだったのだが、実際に会ってみると互いに心の状態に変化があったようで、とても楽しい時間を過ごすことができた。
まあ、時が解決してくれることもあるのねーとしみじみと思ったのだが、彼女が話した内容がとても面白かったのでここに記す。


老舗の小売の会社で経営企画のリーダーとして働き、経営計画の策定やかなり大規模な投資先の選定・交渉などの仕事を若くして抜擢され遂行しており、仕事はなんとも楽しいようであった。

そんな彼女に仕事とプライベートについて聞いてみた。(彼女の発言をSとしよう。そして私はKである。)

K:「仕事は楽しい?プライベートの時間も費やしていたりするのかな。」
S:「仕事は楽しい!けど、プライベートは完全に分離するかな。」
K:「え、プライベートの時間も仕事するって方が楽しいって感じるのかなとも思ったのだけど、どう?」
S:「うん、私は違うかな。」
K:「そうなんだ。僕の周りだと、楽しいことのためなら仕事もプライベートも融合させちゃう人が周りに多いんだけど、分離させたいのってなんでかな。」
S:「それは、私が仕事自体に"ワクワク"するタイプじゃないからだと思うよ。」
K:「"ワクワク"すると、楽しくなるんじゃないの?」
S:「それはちょっと違うかな。楽しく感じるのは"ワクワク"するからというわけではないよ。」
K:「どういうこと?」
S:「私は仕事を楽しんでるけど、それは"責任感"からなんだ。自分が持つ責任を徹底して全うする為に、業務を遂行して成果を出すのはとっても楽しい。実際、そんな風にしてやってきて、異例なんだけどすごく評価してもらってる。でも、そこに対して私は"ワクワク"してない。だから、自分が自ら負える責任を果たすためならひたすら頑張るけど、"ワクワク"するのは仕事に求めずプライベートに求めるかな。だから、私は仕事とプライベートを分離する。」



この2種類、"ワクワク型"と"責任型"にはそれぞれリスクも存在する。
対応策と共に書いてみよう。

■ワクワク型
"ワクワク感"を元に楽しんでいる場合、ワクワクする内容を自分で見出せなくなったり、それをうまく仕事に結び付けられない時に楽しさが薄れていくという可能性がある。
→対応策:
・外部へ出向き、情報を常に取り入れ続ける
・自身の"ワクワク"を抽象化した上で、それを実現する為に必要なものを具体的に想像させてくれるフィードバックを定期的に得る
・内省した内容を言語化する習慣をつける


■責任型
また、"責任感"を元に楽しんでいる場合、自分の影響で成果が出せなくなったり、はたまた社会的な影響により振るわなくなったりすると、途端に楽しさが薄れていくという危険性をはらんでいる。
→対応策:
・成果を測る指標をそのタイミングごとに合わせて柔軟に変更する
・同じ業務内容を経験しかつ成果をあげてきた人のフィードバックを定期的に受ける
・責任範囲を自身で少しずつでも拡大し続けられるように上長と交渉できるようにする



今回は仕事を楽しむか楽しまないか、そして楽しむ場合は"ワクワク型"なのか"責任型"なのかという観点にて記してみたが、考えればもっと細かく分類できていくだろう。
本日はひとまずこの分類で、置いておいてみよう。


さて、あなたはどのタイプだろうか。



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