『JIN - 仁 - 』1つの握り飯が紡ぐ物語 〜序章〜
またしても、手を出してはいけないものに手を出してしまった。。。
そんな、感覚。
昨晩、お世話になっている方がよくFacebookに投稿している『仁』を見始めた。
だめなのだ。
私、こういうのは。
時代劇は、確実にハマるのだ。
始めたらもう止められないからできるだけ観ないようにしていたのだが、台風の最中、少し観るくらい良いかと思ったら、もうハマってしまった。
JIN - 仁 - :http://www.tbs.co.jp/jin-final/index-j.html
そう。
もうダメだ。落ちた。
と思ったのは、このシーンだ。
コロリ(コレラ)が流行する最中、大沢たかお扮する南方先生が治療に当たるが、本人も倒れてしまう。
それを綾瀬はるか扮する咲が看病するのだが、飛び出してきた家から母親が来て「頑張りなさい」と声をかけられ、そんな母からもらった握り飯を兄と共に食べるシーンがあった。
私は、そのシーンを観て、昔の私を思い出した。
大学4年生の頃、自転車で西日本を1人で1ヶ月間旅したことがあった。
出雲大社と伊勢神宮が同時に式年遷宮という年で、これを逃してはいけない、でもお金がない、そうか自分の足で行けばいいんだ!と軽く思ったことを人に話したら次第に逃げられなくなり追い込まれて始まった旅だった。
かんかん照りか大嵐の中(9月)、1人でひたすら毎日自転車を漕ぎ続け、ほぼ毎日野宿。
ごはんはスーパーの特売の安い何か。という生活をしていて、体力的にはなんとかなってても、精神的に拠り所がなく、本当に疲れていたのだろう。
佐賀に到達した時に、仲の良かった女友達が住む実家を訪ね、一泊の宿とご飯をいただいた。
久々の人の温もりはこんなにもありがたいものなのかと、心の中で涙しながら食した。
息子のいないその家族は、なんとも食べ続ける私を面白く感じたのか、お母さん・お父さん・お姉さんも含めひたすら僕に食べせてくれた。
その次の日の朝。
おべんとう!と言って渡してくれた箱をありがたく頂戴し、私は福岡へ向かう。
暗くなってくるくらいに博多駅近くの大濠公園に到着。
大濠公園をご存知だろうか。
大濠公園は、都内だと、、、駒沢公園と皇居周辺を足して2で割ったような感じだろうか。(感覚違ったらすみません福岡の方)
昼はこんな感じ。
湖のほとりの、住民の憩いの場といった感じだ。
そして、夜はこんな感じ。
薄暗いが、しっかりライトアップされていて散歩する方も多いようなところ。
「あ、そういえばお弁当もらったんだった」
開けてみると、そこには4つのおにぎりと、タッパーに入ったおかず。
メッセージが書かれたラップで包まれたおにぎりを取り出し、それを口に入れた瞬間、
完全に涙腺崩壊した。
それまで食べた、どんなものよりも美味しかった。
今でもそうだ。今までの人生で一番美味しかったものは何かと聞かれたら、あのおにぎりと答える。
それほど、本当に、本当に美味しかった。
その旅では、ひたすらに自分を過酷な環境に置いて、毎日100〜200kmを走破し続ける状態で、水分も摂取カロリー数も足りない中、本当に辛かった。
毎日野宿で体は悲鳴を上げ、自分の人生の中では一番極限だったのだと思う。
そんな時のおにぎりは、本当に、心にも体にも、私の全てに響いた。
今もあの感覚を思い返す。
(あの時の周りの人たちの視線はかなり凄まじかったが。な、なにこの子、おにぎり食べて泣いてる、、、と。)
そう、おにぎりを、握り飯を見て涙するシーンを見ると、あの時を思い出す。
今となってはとても良い記憶、あの頃の自分としては本当に毎日しんどかった記憶。
そんな記憶を呼び覚ませてくれたこのドラマ。
私はもうハマるに決まっている。
大丈夫だろうか。あまりにハマりすぎて、寝れない気がするのだ。
まあ、そんなのも良いか、、、
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